佐佐木高行 宛
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今日の挙や、あへて私しおいとなむニ非ざるなり。則天地神明の知る所なり。唯大人の病苦をなぐさめん事を欲して也。相会する面々は、女隊ニては西川のニ女─〇此段尤密ナリ─及胡弓妓外一人、是又有名の一妓、其外下関の老婆、今日相会し次第─但し四時迄の心積なれども、九つ時ニも相成んか。─使者さし出申候間、唯今より駕を命じ、且左右調度など御とりしらべ可被成。弊館ニは弾薬大小の砲銃取りそろへ在之、一度令し候得ば、諸将雲の如ニ相会、百万の兵馬唯意の如くと奉存候。誠恐百拝。龍 |
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本日の件は、あえて私の企画ではありません。すなわち、天地新明の知るところです。ただ大人の日ごろの疲れを慰めたいとのことです。お会いする女性の面々は、西川のニ女(このことは秘密です)、胡弓(日本の擦弦楽器)を引く芸妓の他一人で、これまた有名な芸妓です。この他に、下関の老婆(長府藩報国隊都督泉十郎の未亡人)が本日の参加者です。ただし、四時迄(10時頃)までの予定だけど、九つ時(12時頃)くらいになるかもしれない。使者を差し向けるので、籠を用意しておいて下さい。この館には弾薬や大小の砲銃などがあるので、一度命令を下せば諸将は雲のごとく、百万の兵馬のごとくです。龍馬 |
坂本龍馬の手紙139通(現代翻訳文)一覧
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