伊藤助太夫 宛
|
─追白、御案内の通り此度長崎ニ出候得バ、いかゞ相成候や不被計候得バ、左の覚さし舌代出し置き候。─一、兼而私ら両人の所ハ三印両兄聞取ニ相成、御家に止宿御頼申候事故、私両人生活の一事ハ一切上の両兄に御引合可被遣候。一、私方物好ニて他人呼入候て、費用在之分ハ、一切私方よりさし出し申候。─但月末々ニ算用相立候。─もし又私方心付不申分ハ、御台所奉行より書付御さしこし可被遣候よふ御頼申上候。且又、私方洗濯女など雇入候時ハ、其ノ飯料ハ通常旅人宿の時の相場の下等成方ニ算用仕度、此儀御役人中ニも御達可被遣候。以上。五月七日龍好茶翁先生机下 |
|
追伸、ご案内の通りこの度は長崎へ向かいますが、どうなりましたか?検討中であれば、先ほどの覚え書き(二ヶ条)の件を出しておきます。一、かねて私とお龍(妻)のところへ三吉慎蔵、印藤聿の両人が聞きに来ました。そして、貴方の家に宿泊させて頂くと頼んであると言いました。私たち両人の生活のことの一切は両者にお聞きください。一、私たちは者好きなので他人を呼んでしまいます。この費用の一切は私からお支払い致します。(ただし、今月末になります)もし、また私が気がつかないような時は、伊藤家会計係から書付を寄こして下さい。かつ、私が洗濯してくれる女性などを雇い入れた時は、この食事代は通常の旅人よりも安くして頂けると助かります。伊藤家使用人にもその旨お伝え下さいませ。5月7日龍馬好茶翁先生(伊藤助太夫) |
坂本龍馬の手紙139通(現代翻訳文)一覧
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。