三吉慎蔵 宛
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珍事御見ニ入候時、御耳入候。龍今日出ましたる故ハ、一昨日薩州村田新八山口の方へ、御使者ニ参りたる事件云々。又今日石川清之助が薩州より、条公までの使ニ参り、夫より急々上京する也。吉之助翁ハ、先日土佐ニ行、老侯ニ謁し候所、実ニ同論ニて土老侯も三月十五日までに大坂まで被出候よし、薩侯にも急々大坂まで参り土老と一所に京方に押入、先日州の大本を立候との事、西郷も此度ハ必死覚ごのよし。今日ハ外ニ用向もあり、是より印藤翁と出かけ候。三吉慎蔵様直柔急報 |
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珍事を目にしましたのでお耳に入れます。私が今日外出したのは、昨日薩摩藩の村田新八が山口へ使者に参りましたからです。また、今日石川清之助(中岡慎太郎)が薩摩から三条実美への使いに参ることになり急いで京都へ向かうようです。西郷吉之助は先日土佐に行き、山内容堂と会いました。実に賛同したようでして容堂も3月15日までに大阪まで出て行こうとのこと。薩摩侯(島津久光)にも急いで大阪まで参り、土佐と一緒に京都へ行き、まず、日本の大本を立ち上げようと西郷も今回は必死の覚悟のようです。今日は外に用事もあり、これから印藤翁(長府藩士)と出かけます。三吉慎蔵様(長府藩士)直柔 |
坂本龍馬の手紙139通(現代翻訳文)一覧
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