吉井友実 宛
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一筆啓上仕候。益御安泰愛出度存候。偖先年来、御尽力被下候段、忝存候。則吾ガ為メニ尽候所、則、国家ニ尽ス所タルヤ明カナリ。仍而何か為酬之、我所蔵致候、旧赤穂ノ家臣神崎則休遺刀無銘一口貴兄進上致候。御受領被下度候。右刀ハ曽而後藤も来国光と鑑識致候。御高臨被下度候。先ハ右用向迄如此候。早々。十月五日直柔吉井幸輔様 |
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一筆書きます。ますますご安泰のようでめでたく思います。さて、先年来力になってくれている件はありがとうございます。私のために尽くしてくれることは、即、国家の為にすることと同じです。よって、それに報いますね。これは旧赤穂の家臣神崎則休(神崎与五郎)が残した無銘の名刀で、これを貴方に差し上げます。是非お受け取り下さい。この刀はかつて後藤(土佐藩象次郎)も国光という名刀と鑑識してくれました。これをお受け取り下さい。まずは、この御用向きまで。10月5日直柔(龍馬の変名)吉井幸輔様 |
坂本龍馬の手紙139通(現代翻訳文)一覧
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