桂小五郎 宛

桂小五郎 宛 坂本龍馬の手紙 原書と現代文翻訳

桂小五郎 宛

原文
五大才には火薬千金ばかり云々頼みおき候。一、小松、西郷などは国に居りもうし候。大坂のほうは大久保、岩下がうけ持ちなりとて、彼れ両人の周旋のよしなり。一、人数は七八百上りたりと聞こゆ。一、幕の翔鶴丸艦は長州より帰り、また先日出帆いたし、道中にて船をすにのりかけて、今長崎へ帰りたり。一、幕は夷艦を買入れ致すことを大いに周旋、今また、二艘ばかり取入れになるよふす。一、幕船たいてい水夫ども何故にや、将の命令を用ひず。先日も翔鶴丸は水夫頭およびその外十八人一同に逃げだし行方知れず。一、私どもの水夫一人─随分気強き者なり─幕船へのりたれば─夫もまだたしかには知れず─、もし関のほうへ行くよふなる事なれば、平生の幕船とはちがい候かもしれず、お心得然るべきかな、この為申上げる。七月廿七日坂本龍馬木圭先
現代文
五代才助(薩摩藩士)には火薬千金ばかり頼みました。一つ、小松、西郷などは国におります。一つ、幕府の翔鶴丸は長州から帰るため先日出港しました。その途中で座礁し今は長崎へ戻ってます。一つ、幕府の軍艦ではたいていの水夫どもはあまり将の命令をきかない。先日も翔鶴丸は水夫頭およびその他18人逃げ出して行方不明です。一つ、私たちの水夫は一人一人気持ちも強い者ばかりです。ですが幕府の船に乗っているかどうかはわかりません。もし私たちの水夫が幕府の船に乗り込み、下関のほうへ行くようなら通常の幕府の船とは違うかもしれません。この旨お伝えしておきます。7月27日坂本龍馬木戸先生

坂本龍馬の手紙139通(現代翻訳文)一覧

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